原子力リサイクル・ビジネスに関する取組

RECYCLING BUSINESS

原子力を取り巻く環境

原子力を取り巻く環境は、東日本大震災以降大きく変化しました。なかでも、福井県では15基の原子力発電所のうち7基の廃炉が決定しています。
「廃炉」を嶺南地区の地域振興、産業育成のチャンスと捉え、福井県では計画の中に、廃止措置工事への県内企業の参入拡大を位置付け。特に廃止措置が進む中で物量が多く発生し放射能レベルが低いクリアランス物に着目しました。

クリアランス物とは

放射能度が極めて低く人の健康の影響がほとんどなく、国の許可・確認を得て、一般廃棄物と同様に再生利用又は処分できるものです。

鋳造工程

原子力リサイクルビジネスの社外的意義

地域振興・人材育成

電力事業者や地元企業等が持つクリアランス処理の技術、ノウハウが1か箇所に集積することにより、そこが新たな人材育成の拠点として役割を果たすことが期待される。

着実な廃止措置の実施

大量の廃棄物が予想されるなかで、安全かつ効率よく処理を進めることにより、廃止措置が計画通りの進展につながると考えられています。

SDGsへの貢献

クリアランス物を放射性廃棄物と同様の処分によることなく、リサイクルを進めていくことにより、資源の有効活用につながる。

原子力リサイクルビジネスの課題

この事業に対する理解の促進

この事業を進めていくためには、地域に住む住民や参画する可能性がある地元企業に対する理解醸成が必要。

原子力リサイクルビジネスの
事業成立性

令和3年度の実現可能性調査では類似施設を参考に、約100億円程度のコストが必要になる想定。

原子力規制委員会の許認可

CL物の集中処理は海外では既に実施されている事例はあるが、日本では初の取組。

クリアランス金属再利用「わかさいくるスタンド」プロジェクト

この嶺南地方において、自然(海・湖)を満喫できる若狭湾サイクリングルート(わかさいくる)をはじめ、三方五湖周遊ルート、鯖街道サイクリングルートなど複数ルートがあります。また、サイクルイベントの開催により、ロードバイク・マウンテンバイクを楽しむ層が増加!しかし、このようなロードバイクやマウンテンバイクは、軽く作られているため、走るため以外の装備が付いていないことがほとんどです。特に自転車を止めるための「スタンド」などは、はじめから付いていないものあります。ですので、自転車を止める時は、高価な自転車を地面に置くか、壁に立てかけるなどをして駐輪する事となります。

こで、サドル引っ掛け式の「サイクルスタンド」があれば、高価な自転車を地面に置いたりせず、傷つける事なく安全に駐輪が可能です。
このことから「サイクルスタンド」の需要が高まると考え、嶺南地方に9箇所の「サイクルスタンド」を設置する事となりました。

サイクルスタンド設置場所

美浜町 レイクセンター
美浜町 健康楽膳拠点施設「こるぱ」
若狭町 年縞博物館・縄文博物館
若狭町 海浜自然センター
若狭町 道の駅熊川宿
おおい町 ホテルうみんぴあ
おおい町 道の駅うみんぴあ
高浜町 シーサイド高浜
小浜市 鵜の瀬公園資料館
敦賀市 赤レンガ倉庫

福井県内に次々と設置していく予定です。

「わかさいくるスタンド」設置の様子

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